大人だって、泣いたらいいよを読んで

表紙はイラストレーターのわかるさん 昔からこの人のLINEスタンプを愛用していたので馴染みのある表紙だった。 わかるさんのツイートにより紫原さんがクロワッサンオンラインでお悩み相談の連載をしていることを知った。 エッセイは好きでよく読むが、対談形…

とっておき

自分の中のとっておきのもの、自分の好きなジャンルごとそれぞれ存在する。 とくに小説漫画エッセイなど本にまつわるとっておきは、自分の琴線に深く深くぐっとくるものが多い。 エッセイのとっておき こだまさんの新刊「ずっとおしまいの地」を読む。 ある…

「ボーーっとして!!」

GWにコジコジ万博へ行ってからさくらももこへの熱がいまだに冷めない。 家に帰ってからコジコジ3巻と初期エッセイ三部作とまる子だった日々の三部作を一気に購入した。 全部読んだことがあるが、今住んでいる家には「神のちから」以外の作品はなかった。 ち…

おたこぴー

twitterで「ウクライナ」と「タコピー」を数時間おきに交互に検索してしまう。戦争はすごく嫌だと思っている。 ジャンプ+で連載されている「タコピーの原罪」がすごく面白くて毎週の更新を楽しみにしている。 先週夫への布教も成功したので、今日の更新曜日…

へたれないタオル

今では全く使うことがなくなったが、栄養士の資格が取れる大学に通っていた。 就活のとき希望していた食品会社は全て不採用で、委託栄養士の会社員になった。 初めて配属されたのは中規模の老人ホームだった。三食プラスおやつを提供する仕事に関わることに…

僕のマリ「常識のない喫茶店」を読んで

かねてより楽しみにしていた僕のマリさんの「常識のない喫茶店」をやっと手に取ることができた。 私は著者の数年前からのファンで、活動の感想をTwitterのDMで何度か勝手に送っていたくらい好きだったので、今回の商業誌デビューは本当に嬉しかった。 著者も…

ねこへのきもち

2017年から二年間一緒に暮らしていたねこのくるみ。 2019年に夫の転勤が決まり、夫の実家から引っ越すことに。 そのときのお別れの記事 https://namidamenoo.hatenablog.com/entry/2019/04/08/013919 今回は本当のお別れの記事。6月10日に亡くなってしまった…

牛糞号

こだまさんの新作「縁もゆかりもあったのだ」を読んだ。 ここだけの話ずっと「縁もゆかりもあったものだ」と思い込んでいた。 「も」が入るか入らないかでこんなに意味合いがかわってくるなんて。昔からこんな勘違いが日常茶飯事だった。 どのお話も面白かっ…

人生はDynamite

先月髪を切った。 鎖骨近くまで伸ばしていたが、手入れが面倒になりいっきにショートしてもらおうと なりたい髪型の画像を探した。 保存した画像は段の入ったショートだった。 正直自分のイメージと違う部分があったが、口でうまく説明できなしかぎりなく近…

今日あったできごととその周辺(ねこでできます)

一昨年まで夫の実家で暮らしていた。その時同居していたねこの具合が悪いから病院につれていこうということになり、金曜日の仕事がおわったあとその足で夫の実家に向かった。 具合が悪いというのは肉球と爪の間が膿んでいるということだった。 会うのは二ヶ…

ぬいぐるみとしゃべる人はやさしいを読んで

今の仕事が今月いっぱいで、それでも6日間の夏休みは使ってよいということだったので惜しみなく使わせてもらった。職場でわたしに回って来る作業が本当にないのが苦痛だったので休めるのは本当にありがたい。 仕事をしているフリをしていないと周りの目が気…

バナナとビニニと謝罪

くどうれいんさんが書いた「うたうおばけ」という作品にお気に入りのエピソードがある。 バナナの「バ」をバ行どの言葉を入れてもネイティブな「バナナ」に聞こえると気づいてしまったギャルたちが小一時間笑うというものだ。 これを読んでわたしも笑いなが…

持続可能な魂の利用を読んで

長い付き合いの友人がいる。好きなものは好き、嫌いなものは嫌いとはっきりしていて、いつも真っ直ぐ正面から伝えてくれる彼女のことが私は好きだ。面白いと思うことも大事にしていることも近いものがあるなといつも思っている。 あるとき彼女は「2文字の言…

冷たいココア缶

暑くなってきた。毎日だいたい暑い。雪国の我が住まいも例外じゃない。 今の職場で社員が拾ってきたどんぐりを数える業務が月一である。冬の間は雪で山に入れなくなるので、どんぐりを数えることはない。今年度もそろそろどんぐりかなと思い始めて2ヶ月はた…

雪国に縁がない人生だった

雪国に縁のない人生だった。結婚するまでは。 雪国に嫁いで8年近くなる。地元は年に数回雪が降るか降らないか。めずらしいもんだとテンションが上がった記憶もあまりない。出不精だから。その上社会人になって車通勤になるとなおさら雪が怖かった。年数回降…

サンキューマッツ

何年か前黄色い看板のCD屋で働いていた。シフトは主に遅番で11時から9時半プラス残業とかだったと思う。とにかく忙しかったので毎日あっという間に過ぎて休憩の間も疲れ切ってとてもじゃないけど夕飯を食べる気力のない毎日だった。コーヒー飲んでタバコ吸っ…

文学フリマ(には行っていない)

さっきまでイライラしていた。なぜなら時間指定の荷物が届かないからだ。まだ指定時間内ではあったもののもう30分ほどで時間外になるなのでイライラしていた。早く風呂に入りたい。 荷物は夫が先日の文学フリマで出した本の在庫だ。正直かなり多い。本の内容…

文学フリマの出店あれこれ

5/6(月)文学フリマに出店した。自分のブースをあらかじめ予約し、そこで小説やエッセイを売るイベントだ。 私は祖父が戦時中つけていた手記を本としてまとめてこのイベントに出店した。 きっかけは去年の11月に一般入場者として文学フリマに参加した際に、…

料理と私

料理が好きかと聞かれるとうまく答えられない。 食べることは間違い無く好きだが、料理は時に面倒臭さが勝つときがある。 私の母は今から思えばそんなに料理がうまかったわけではなかった。 それでも子供になんとか栄養を取らせようと味噌汁の具がやたら多か…

二年間義母と同居したこと

二年前の三月、夫の転勤が決まった。当時は仙台に住んでおり、夫の実家近くの店舗に転勤の辞令が出た。夫の母と同居という選択肢しかなかった。 そのことを当時の職場の人達に伝えると「うわぁ〜」や「が、がんばってね…」などご愁傷様的ムードのリアクショ…

未だに動物占いをしてしまうこと

自分に自信がなくなったり落ち込んだりしたとき、動物占いをしてしまう。 自尊心回復のために誰かに私のいいところ10個教えろというには気恥ずかしい。動物占いならスマホでシュシュシュと検索するだけで良いところを10個も20個も教えてくれる。 欠点も書い…

スナック鳥男を教えてくれた男

幸せなことに親友と呼べる人がいる。学生の時のバイト先で知り合った人だ。漫画と音楽の趣味が近く、私の知らなかったものをたくさん教えてくれた。気配りのできる優しい人だった。仲良くなるきっかけはそれで十分だったのに、好きな人と苦手な人のタイプも…

凍てつきし我が青春の日々㉔

昭和20年3月31日 今までの元の九兵舎に居住していたが、次期経理術講習が4月2日より始まるので本日追い出されることになった。 昭和20年4月3日 午前福石の軍需部倉庫へ寝台運搬の作業に行く。午後帰ると、東京警備隊へ転属命令が来ていた。全く感無量だ。 昭…

凍てつきし我が青春の日々㉓

昭和20年2月1日(木)曇後雨 正月も何時の間にか過ぎて二月となった。講習も殆ど終了し、明日の試験が終われば小浜ほうめんへ演習に行き、後は卒業するばかりである。 今朝は曇っていたが、暖かく感じた。しかしすぐその後冷えて来る。未だ冬去らず 観だ。寒…

凍てつきし我が青春の日々㉒

昭和20年1月28日(日)晴 総員起こしと同時に大掃除。昨日で寒稽古も終わり、今日は日曜日だ。午前は双葉山一行の相撲興行が練兵場で行われた。元来相撲はあまり好きではなく、少しも興味もなく、見ておっても寒いばかりで、面白くなった。お陰で午食が大分…

凍てつきし我が青春の日々㉑

昭和20年1月20日(土)曇 昨夜は腹が痛くなって、よく眠れなかった。朝の駆け足は止めようかとも思ったが、我慢して走った。今朝の駆け足は割に楽であったが、坂道を登る時は苦しくて、息が止まりそうである。 事業服が汚れているので洗濯しなければならない…

凍てつきし我が青春の日々⑳

昭和20年1月14日(日)曇 思い掛けもなく引率外出が許された。握り飯四つの弁当を携えて、午前九時半出発、八幡神社に於いて解散。松本一水と行動を共にし、先ず集会所ね行き菓子を買うため、長い行列の後についたが、遂に自分の番まで来ない内に売り切れて…

凍てつきし我が青春の日々⑲

昭和20年1月9日(火)晴 段下のデッキより第五班の者が、我々の居住区である段上に移って来たので、昨晩は通路に吊り床を吊ることになったが、ここには踏み台にしていたテーブルもなく、ホックまで高く、吊り床の吊り輪を掛けるのに苦労したが、今朝の総員起…

凍てつきし我が青春の日⑱

昭和20年1月6日(土)曇時々雪 昨夜は特別に冷えて、寝付かれなかったので、今日は睡眠不足のため眠い。 午後の課業が始まって暫くすると、空襲警報が発令され、練兵場にある防空壕に正午近くまで待避したが、壕の中は暖かくて、なかなか快適である。 今日の…

凍てつきし我が青春の日々⑰

昭和20年1月5日(金)曇 新年宴会 明け方、楽しい夢を見ていたが、何時の間にか起床の時間となっていた。 今日は祭日、海兵団は休業であるが、講習は実施された。非常に寒いので身体がちじかんで、ペンを握る指が冷たく、講義に身が入らない。早く冬が去り、…