バナナとビニニと謝罪

くどうれいんさんが書いた「うたうおばけ」という作品にお気に入りのエピソードがある。

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バナナの「バ」をバ行どの言葉を入れてもネイティブな「バナナ」に聞こえると気づいてしまったギャルたちが小一時間笑うというものだ。

 

これを読んでわたしも笑いながら深く頷いた。実際に口にだすと本当にネイティブバナナになった。

こういったしょうもないことが昔からずっと好きだ。

 

毎週酒を飲むインターネットの男女の集まりがあるので、早速このエピソードを話したら誰一人からも共感を得られなかった。飲んでいたこともあって説明が下手だったかもしれないが、温度差がぐっとひらいた音が聞こえた気がした。「そんなん言い方やん」とひと蹴りされて「やってんな!謝れ!w」と言われたのでたっぷり間をとって「申し訳ございませんでしたッ…」とウィスパーボイスで言ったらなんか爆笑された。笑ってほしかったのはそこじゃない「ビニ〜ニ。ほんとだ!ネイティブバナナだ!あっはっは」って一緒に笑いたかったのがわたしのシナリオだった。なんであのとき「じゃあ言ってみ!!」って言えなかったのか。温度差に恐れおののいてしまったんだ。悔しい。

 

でもこんなん感性とか感覚とかの話になってくるので共感を得られることの方が特殊なのだ。

わたしは少数派だろう。わかっていたはずだった。

 

それでも共感が欲しい気持ちが捨てきれず、前回の記事でも書いた2文字の言葉面白い説の友人にバナナはビニニの話をするとクスクスしてくれた。ちゃんと声にも出してくれたらしい。好きだ。

 

バナナはビニニ謝罪案件から数日後、インターネットの男女集まりのうちの一人にこの話を改めてした。すると「感性が違うのもいいもんじゃないか」と言われてはっとする。他人をみてなるほどこんな考え方もあるんだなって思うことも、しょうもないことと同じくらい好きだ。

この人はわたしが視野が狭くなってる時に、合理的でわかりやすい一言をくれてはっとさせられることが何回かある。本人はまじでなんも意図せず言ってることが響いちゃうからいつも面白い。響いたことは悔しいので内緒にしている。

 

今後もしバナナはビニニで同じテンションで面白がれる人と出会えたら手を取り合って大喜びすることは間違いない。

出会えなかったとしても、違う感性の人と、わたしの能力の5角形グラフと、あなたの能力の5角形グラフを重ねたらお互いの無い部分補い合ってる!コーンフレークの五角形のグラフと同じだ!ギャハハ!って笑いあえたらそれも最高って思う。

 

なに言ってるかわかりますか?わたしもわかりません。寝ます。